秀吉くんの大脱走!

秀吉くんの大脱走! 最終回

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秀吉[ひでよし]くんは、うしろから[]いかけてくる手から、必死[ひっし][]げました。
「つかまって、たまるか!!」
秀吉[ひでよし]くんは、手が入ってこれないような、[ほそ]い道を走りました。

手は、秀吉[ひでよし]くんを見失[みうし]なってしまったのか、もう追いかけてはきませんでした。

「ふぅ……。なんとか、にげきったようじゃ」
ほっと[むね]をなでおろす、秀吉[ひでよし]くん。

一方、秀吉[ひでよし]くんを追いかけた『手』の正体[しょうたい][][ぬし]のわたるは……。
「……くそっ。どこいっちゃんだよ~~」
かなり、かなしんでいました。
[あい]すべきペットがいなくなってしまったのです。……それはそれは、[]きたくなるほど、つらいことでした。
「そうだ! 秀吉[ひでよし]くんが出られないように、部屋[へや]をしめきってしまおう!!」

わたるは、部屋をしめきってしまいました。

一方の秀吉[ひでよし]くんは、今までの[しろ]よりも、はるかに大きな部屋に出たものですから、わたるが部屋をしめきってしまったことなど、まったく[]りませんでした。

あっちへちょこちょこ。こっちへちょこちょこ。
それはそれは、うれしそうにかけまわっていました。
「わははっ。自由じゃ♪ 自由じゃ~~♪」

なんと、秀吉[ひでよし]くんは、1日中[あそし]びまくっていました。
[せま]く暗い押入[おしい]れの中や、タンスのうしろなど、ありとあらゆる、自分が走ることができるところを、かけまわっていたのです。

そして……。1日がすぎ、2日目の朝になりました。

[]まず[]わずで、
ぐ~~~きゃるるぅ~~~。
秀吉[ひでよし]くんは、おなかがぺこぺこになってしまいました。
「な、なにか……た、たべものがほしい~~~」

Photo

もう、元気[げんき]に走りまわる気力[きりょく]もありません。

そこへ……。
くんくん。おいしそうな、ひまわりのタネのにおいがしました。
「おっ! こ、これは!!」

[ゆめ]ではないでしょうか?
あんなに食べたかった『ごはん』が、うつわにきちんと[]られて、秀吉[ひでよし]くんの目の前にあったのです。

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わたるが、秀吉[ひでよし]くんを気づかい、ごはんを用意してあげていたのです。

がつがつ、むしゃむしゃと、ひまわりのタネをおいしそうにかじりつく、秀吉[ひでよし]くん。

そのようすを見たわたるは……。
そろそろと音を立てないように近づきました。手をそお~っとのばします。
しかし、秀吉[ひでよし]くんは食べるのに夢中で、手にはおどろきませんでした。

ふわりと、うつわがうきました。(※わたるが持ち上げたのです)
しかし、見事にうつわの中におさまった秀吉[ひでよし]くんは、なおも食べ続けています。

秀吉[ひでよし]が食べている間に、いつの間にか、秀吉[ひでよし][じょう]に帰っていました。

「あれ?? わしは、いつの間に、移動[いどう]したのじゃ??」

まわりの景色[けしき]が変わったあとで、やっと気がついた秀吉[ひでよし]くんでした。

わたるは、これでほっと一安心しました。

おしまい。

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秀吉くん大脱走!(5)

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秀吉[ひでよし]くんは、プラスチックの[ぼう]必死[ひっし]でよじ[のぼ]っていき、見事に[しろ]から脱出[だっしゅつ]できました。
そして、向かい[がわ]信長城[のぶながじょう]のマスコット…いやいや、お殿[との]さまである信長[のぶなが]くんを助け出そうとしました。

秀吉[ひでよし]くんは、信長[のぶなが]くんの[しろ](ケージ)の[とびら]にかじりつきました。

「……まっていて……かじかじ……くだされ」
必死[ひっし][とびら]をかじりながら、秀吉[ひでよし]くんは信長[のぶなが]くんに言いました。

「がじがじ……」
一生懸命[いっしょうけんめい][とびら]にかじりついている秀吉[ひでよし]くん。

しかし、かじっている最中[さいちゅう]に、向かい[がわ]にいる信長[のぶなが]くんは、何かに気がつきました。

「ぬっ!? な、何奴[なにやつ]じゃ!?」
その言葉に、秀吉[ひでよし]くんはおどろきました。

Photo_2

「うっ!? 一体、どうしたでごじゃ……」
おどろきのあまり、またもや、さむらい言葉とお殿[との]さま言葉が混ざって、まろっぽくなってしまった秀吉[ひでよし]くん。

が、次の瞬間[しゅんかん]には、[しろ]から[はな]れて、かけだしていました。

秀吉[ひでよし]くんの後ろから、大きな手がおっかけてきたのです!
(みなさん、もうご存知[ぞんじ]かと思いますが、わたるの手です/笑)
まっすぐに手は、秀吉[ひでよし]くんをつかまえようと、向かって来ました。
秀吉[ひでよし]くんは、思いっきり走りました。
「つ、つかまって、た、たまるか!!」
秀吉[ひでよし]くんは、信長[のぶなが]くんを助けるのを、あきらめざるを[]ませんでした。

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かくして秀吉[ひでよし]くんと、大きな手のおいかけっこがはじまってしまったのです。


さぁ、秀吉[ひでよし]くんは、この大きな手から[]げることはできるのか!?

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秀吉くんの大脱走!(4)

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秀吉[ひでよし]くんは、プラスチックの[ぼう]必死[ひっし]でよじ[のぼ]っていきました。

Photo_5

「よっ! ……ほっ!」
まるで忍者[にんじゃ]のように、[][はや][のぼ]っていきます。

「おっ!! あれは…!」
よじ登っていくと、なんと、出口に出られたではありませんか!!

「うお~~~!! ついにやったぞ!! 目的[もくてき]達成[たっせい]じゃ~~~!!」
秀吉[ひでよし]くんは、両手[りょうて]を上にあげてバンザイをしました。

「ん? あれは……」
外に出ることができた秀吉[ひでよし]くんの目の前には、信長[のぶなが]くんの[しろ]がありました。

ハムスターたちの城

秀吉[ひでよし]くんはさっそく入り口へ向かいました。

「ガジガジガ……!! むむっ! 貴様[きさま]は、秀吉[ひでよし]!!」
信長[のぶなが]くんは、あいかわらず、[さく]をガジガジとかじって、外に出たがっていましたが、
目の前に秀吉[ひでよし]くんがやって来たので、かじるのをやめました。

信長[のぶなが]どの!! ご無沙汰[ぶさた]でござる」
秀吉[ひでよし]くんはぺこりとお辞儀[じぎ]をしました。

殿[との]さまになった秀吉[ひでよし]くんでしたが、信長[のぶなが]くんに対しては彼の方が身分[みぶん]が上なので
どうしても[あたま]を下げてしまいます。
なんといったって、信長[のぶなが]くんの方が立派[りっぱ]なお[しろ]を持っているのですから。
以前は、そんな礼儀[れいぎ]も知らなかった秀吉[ひでよし]くんでしたが、
殿[との]さまになって、自分の[しろ]を持つようになってからは、なんとな~く礼儀[れいぎ]作法[さほう]を身につけました。

(※ここら辺はフィクションです/笑)

信長[のぶなが]どの!! 拙者[せっしゃ]が来たからには、もう安心でごじゃる…」
秀吉[ひでよし]くんは、お殿[との]さま口調[くちょう]と、さむらい口調[くちょう]が、いっしょになってしまって、まろっぽくなってしまいました。

「安心とはどういうことじゃ?」
まゆをひそめて、警戒[けいかい]をしながらたずねる信長[のぶなが]くん。

拙者[せっしゃ]がここから、信長[のぶなが]どのを外に出してごらんにいれたく……」
ぺこりと、秀吉[ひでよし]くんがお辞儀[じぎ]をすると、

「それなら、さっさと出さぬか!! ばかものが~~~!!」
信長[のぶなが]くんは、お[れい]を言うばかりか、なぜか秀吉[ひでよし]くんをどなりつけてきました。

(……出すの、やめようかな)

秀吉[ひでよし]くんは、一瞬[いっしゅん][かんが]えてしまいましたが、性格[せいかく]がやさしいのか、
何も言いかえさずに、信長[のぶなが]くんの[しろ](ケージ)の[とびら]にかじりつきました。

「……まっていて……かじかじ……くだされ」
必死[ひっし][とびら]をかじりながら、秀吉[ひでよし]くんは信長[のぶなが]くんに言いました。


さてさて、このまま2[ひき]一緒[いっしょ]逃走[とうそう]してしまうのでしょうか??
次回をおたのしみに。

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秀吉くんの大脱走!(1)

信長[のぶなが]くんが行く!」 ハムスターシリーズの物語[ものがたり]です。
[おも]っていたよりも、好評[こうひょう]でしたので…。
今回は、信長[のぶなが]くんと[たたか]った[あと]に、自分の[しろ]を持ち、秀吉[ひでよし]になった、一匹のハムスターのおはなしです。
彼らが元気いっぱいだった[ころ]のものがたり。


とうきちより昇格[しょうかく]し、秀吉[ひでよし]となり、自分の城を持った彼は、
ケージをかじかじと[おそ]ろしい形相[ぎょうそう]でかんでいる、お殿[との]さま、信長くんを遠くで見つめながら、[あわ]れんでいました。
「信長どのは、外に出たがっておるのか…」
秀吉くんは、自分を[かこ]っている透明[とうめい]なガラスを見つめました。
透明[とうめい]なのは、水槽[すいそう]だからです)
拙者[せっしゃ]も、ここから1度、出てみたいものじゃ」
しげしげと、秀吉くんは天井[てんじょう]を見上げました。
ブラスチックの[いた]が、ででーんとふさいでいます。

「む? あれは…何じゃ?」

秀吉くんは見つけました。ブラスチックの板が、水槽[すいそう]全体にかぶさっているわけではなく……。

「ひかりじゃ! すきまが見えるぞ!!」

なんと、一ヵ所だけ、外へ出られる隙間[すきま]があったのです!
(ハムスターも動物です。空気を[]えるように、わたるが隙間を作っていたのです)

「やった〜〜!! これで外に出られるぞ!」

秀吉くんは、さっそく、[かべ]をよじ[のぼ]ろうとしました。

しかし……。
壁は透明なガラスケース。
つるつるすべって、まったく上へのぼれません。

「こ、こしゃくな〜!」
秀吉くんは、憎々[にくにく]しげに天井[てんじょう]をにらみました。


さてさて、彼は無事[ぶじ]に外へ出ることはできるのでしょうか?

「何としてでも、外に出てやる!」

こうして、秀吉くんの脱出[だっしゅつ]計画[けいかく][はじ]まりました。

[]へつづく>>

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秀吉くんの大脱走!(2)

<<はじまりのはなしへ

さて、四方[しほう]がガラスでおおわれた、このお[しろ](ケージ)ですが…。
[あみ]もなければ、[さく]もなく、あるのは本当にガラス[いた]のみ。

「だめじゃ…。どうしても、よじのぼることができぬ」

秀吉[ひでよし]くんは、[あたま]をかかえて[なや]みました。

「そうじゃ!! たかいところへ[のぼ]ればいいのじゃ!!」

秀吉[ひでよし]くんは、[あたま]回転[かいてん]をきかせて、お風呂場[ふろば][うえ]にのぼりました。
…しかし、お風呂[ふろ]からでは、まだ上へたどり[]けません。
そこで、かじり木(ハムスターの[][]びすぎないように、かじるための木)が、アスレチックのようになっていたので、そこへのぼりました。
…それでも、まだ[とど]きません。
かじり木の上から、まわりをみまたすと…。
縦長[たてなが]のハムスターの[かたち]をした陶器[とうき]のトイレがありました。

「あれなら、のぼれるかも[]れぬ!!」
秀吉[ひでよし]くんはその上へよじのぼりました。

Photo_3

「やった~~!! これで[たか]くなったぞ!!」

…と、よろこんだのも[つか][]

「と……とどかぬ……」

Photo_4

あとちょっとなのに…とどきません。
すぐそこに、出口[でぐち]は見えているのに……。

しかたなく、とぼとぼと[おも]足取[あしど]りで、秀吉[ひでよし]くんは寝床[ねどこ][かえ]りました。

すると……

「む?? なんじゃあれは…?」
Photo

それは、寝床[ねどこ]の上にある水のみなのですが…。
ようすが[へん]です。
なにか、プラスチックのようなものがあり、水のみはそれに固定[こてい]されていました。

「もしかしたら……!」

秀吉[ひでよし]くんは、なにかひらめきました。

さて、[かれ]無事[ぶじ]に出ることが出来るのでしょうか?

Photo_5
↑ ちなみに、秀吉[ひでよし]くん[じょう]全体図[ぜんたいず]です。

[]文字[もじ]がきたなくてスミマセン;;
(1枚の絵にかかった時間は、およそ2~3分。全体図は20~30分くらい/[ざつ]です;)

[]へつづく>>

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秀吉くんの大脱走!(3)

<<2話へもどる

[みず]のみに目がいった秀吉[ひでよし]くんは、さっそく、よじのぼることにしました。
Photo_2

「よっと、…………カジッ」
水のみ口にかじりついた秀吉[ひでよし]くん。
かじりつくと、口から水がでてきました。

「ごく……ごく」
秀吉[ひでよし]くんは必死でかじりつきましたが、かじりつけば、かじりつくほど、水がたくさん出てきます。

水のみは、ハムスターがのみたい時に、必要[ひつよう][りょう]だけ、のめるように工夫[くふう]されているからです。

「ぷは~~~っ。うまかったわい!!」
秀吉[ひでよし]くんは、こしこしと[かお]をこすりました。

「……あれ? なにか、ちがうような……」
秀吉[ひでよし]くんは、ふたた][なに][かんが]え出しました。

「そうじゃ! ここから出ねばならん! それなのに、拙者[せっしゃ]ときたら…」
秀吉[ひでよし]くんは、[あたま]をかいて脱出[だっしゅつ]方法[ほうほう]を考えました。

「もう一度、よくみてみよう」
もう一度、秀吉[ひでよし]くんは[まわ]りを見回[みまわ]しました。

Photo_3

「そうじゃ!!
 水のみではなくて、この[くろ][みょう]物体[ぶったい]をつたっていってはどうじゃろうか!!」

秀吉[ひでよし]くんは、そっとプラスチック(ハンガーなどが[こわ]れたものを使用[しよう][おも]に水のみを固定[こてい]するためのもの;)に手をのばしました。
Photo_4
「この5本の[]があれば、何もこわいもの[]しじゃ!!」

秀吉[ひでよし]くんは、がっしりとプラスチックにしがみつきました。
「おぉ!! やった!! これならのぼれるぞ!!」
Photo_5

こうして、秀吉[ひでよし]くんは、プラスチックの[ぼう]必死[ひっし]でよじ[のぼ]っていったのです。

4話へつづく>>

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